シロアリ駆除の要となるのは薬剤ですが、その安全性や効果について不安に感じるかもしれません。危ないというイメージがあるかもしれませんが、現在では衛生・安全基準を満たすものが使用されています。

そういった歴史も振り返りつつ、薬剤についての基礎的な情報を見ていきましょう。

「クロルデン」の経歴

薬剤の安全性ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、以前は「クロルデン」という非常に強力な薬剤が使用されていました。アメリカで1947年に生産が始まった薬品で、農業用の殺虫剤として使用されており、一度クロルデンで殺虫すると一生涯シロアリを寄せ付けないとまで謳われたこともあります。

しかし徐々に危険性が明らかになり、井戸に混入して水が飲用に適さなくなったり、吸引してけいれんや嘔吐などの症状を引き起こすなどの症状が報告されるようになりました。その強力な作用ゆえに10年の保証が設けられるのが常でしたが、次第に地域を汚染する危険な薬品として知られていくようになります。

現在では残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約により、製造も使用も原則禁止となっており、日本でも1986年から輸入さえ禁止されるようになりました。現在の高い安全基準は、過去のこうした健康被害から学んだ教訓の上に成り立っています。

現在は安全な薬剤

現在では、日本しろあり対策協会や日本木材保存協会などの外部機関が安全性と効果を検査し、使用可能と判断されたものだけが認定薬剤として登録し、販売されていますので、安全性に関する基準は大幅に向上しました。

安全基準には共通の単位が使われ、急性毒性LD50値や半数致死量といった表記で表されますが、現在の薬剤はこれらの基準で食塩より安全なものもあるほどです(1回の投与での死亡率の低さで塩を凌ぐということ)。

薬剤の表記

シロアリ向けの薬剤には、「安全性」「魚毒性」「シロアリに対する効果」「においの強さ」「ドミノ効果」などの数値が記載されています。魚毒性はコイや熱帯魚などを買っている際に参考にします。ドミノ効果とは、シロアリの体に薬剤が付着し、それが他のシロアリへとさらに付着して伝わっていく効果のことです。

シロアリが嫌わず遅効性があると効果を発揮しやすくなります。これらの数値が高いほど(臭いに関しては数値が低い方が低臭)、その効果が強いことを示しています。

まとめ

このように、現在の基準では危険性を恐れて使用を控える必要はありませんが、子どもたちや飼っているペットには配慮が必要です。使用の際には注意書きをよく読むようになさってください。